2023年11月のニュースで、大麻グミを口にして具合が悪くなり病院に搬送される人が相次ぎました。
問題になっている大麻グミは大阪の会社が製造したものです。この大麻グミには合成大麻である「HHCH」（ヘキサヒドロカンナビヘキソール）が含まれていました。
引用：大麻グミとは？いつから違法？罰則は？弁護士が解説
違法成分「HHCH」とは？
HHCHとは（ヘキサヒドロカンナビヘキソール）の略称です。
HHCHとは、合成大麻の一種で、テトラヒドロカンナビノール（THC）に化学的に類似した成分です。
HHCHは、THCと同等以上の「ハイになる効果」を持ち、主に大麻グミなどの製品に使用されていました。
しかし、2023年11月これらの製品の使用による健康被害が報告されました。これを受けて日本政府は2023年12月2日からHHCHを指定薬物に分類し、所持・使用・販売の全てを禁止しました。
以前まで、大麻グミに使用されたHHCHは、大麻取締法で規制されていない物質でしたが、その危険性と社会的な影響から政府は迅速に対応し新たな規制を設けました。
HHCHの化学構造を少し変更しても、2024年からは包括指定により、類似する化合物も指定薬物として規制される予定です。これにより、HHCHや類似の合成大麻製品の流通や使用は、日本国内で厳しく規制されています。
国はこのような問題を受け、12月2日からHHCHを指定薬物とし、所持・使用・販売等を禁止しました。参考：「大麻グミ」相次ぐ体調不良『立っていられない状態』
大麻グミは何がダメなんでしょうか？
結論、違法成分（THC/HHCP）を含む大麻グミの所持・使用は日本国内では違法です。
日本国内での大麻グミの所持・使用は、大麻取締法に基づいて違法とされています。この法律は、大麻及びその製品の栽培、所持、使用、輸入、販売などを厳しく制限しています。
大麻取締法に違反した場合、以下のような罰則が課されることがあります。
①大麻の所持
大麻の所持に対して日本国内においては、大麻取締法により大麻の所持は厳しく規制されており、最高で5年以下の懲役または250万円以下の罰金が課される可能性があります。
②大麻の栽培
大麻の栽培には、最高で7年以下の懲役が課されることがあります。
大麻の営利目的での所持、譲渡、輸出入: 営利を目的とした大麻の所持や譲渡、輸出入には、最高で10年以下の懲役または300万円以下の罰金、またはその両方が課されることがあります。
③大麻の使用
大麻を使用した場合、最高で5年以下の懲役または200万円以下の罰金が課されることがあります。
大麻グミがTHCを含む場合、これらの罰則の対象となる可能性が高いです。
日本においては、医療目的を含めた大麻の使用も原則として禁止されています。そのため、日本国内で大麻グミの所持や使用を行うことは、法律違反に当たり、重大な刑事罰のリスクがあることを理解することが重要です。
大麻グミに関する懸念点は主に以下のようなものがあります。
懸念点①：違法成分が含まれている
大麻グミには違法成分のTHCが含まれている場合があります。
THCとは本来、大麻の主要な精神活性成分であり、使用によって高揚感、意識の変化、認知機能の障害などを引き起こすことがあります。
また、過剰摂取や長期使用による健康リスクや依存も指摘されています。
懸念点②：法的問題
多くの国や地域では、THCを含む大麻製品の所持、使用、販売は違法です。そのため、大麻グミを購入または使用すること自体が法律違反となる可能性があります。
懸念点③：依存性のリスクがある
大麻に含まれるTHCには依存性があるとされており、長期的な使用は依存症を発症するリスクを高める可能性があります。
日本国内では医療大麻のみが使用できる
日本における大麻の使用は、大麻取締法によって厳しく制限されており、娯楽目的での大麻使用は一切許可されていません。
しかし、医療大麻の分野においては、少しずつ変化が見られ始め、使用が許可され始めています。
医療大麻の位置付けとは？
医療大麻とは、大麻の植物の化学成分を医療目的で使用することを指します。主にテトラヒドロカンナビノール（THC）やカンナビジオール（CBD）といったカンナビノイドが含まれ、疼痛緩和、抗炎症、嘔吐抑制、食欲増進、眼圧緩和など様々な症状の治療に利用されます。医療大麻の主な使用用途は、慢性痛（末期がん）てんかん、多発性硬化症などに対する治療薬として現代医療で治療が困難なものに幅広く使用されています。
日本では、大麻草の主成分であるテトラヒドロカンナビノール（THC）は麻薬及び向精神薬取締法の規制対象であり、これに違反すると重い刑事罰が科される可能性があります。
現在のところ日本での医療大麻が広く使用されるには、まだ多くの法的および社会的な障壁が存在します。
法的な枠組み、医療従事者および一般市民の認識、医療大麻の研究および臨床試験の進展など、さまざまな要素が今後の医療大麻の利用可能性に影響を与えるでしょう。
もしも大麻グミを食べてしまった場合の対処法とは？
何らかの方法で大麻グミを手に入れてしまい、誤って大麻グミを食べてしまった場合は以下の対応が推奨されます。
①：まずは落ち着く
まずは落ち着いて、自分自身の身体を観察しましょう。誤って大麻グミした際は摂取した量を確認しましょう。
自身の状況が分からない場合はとりあえず警察と救急車を呼ぶのが最も適切です。重篤な症状が出る前に周りに助けを求めましょう。
自分自身での判断に迷ってしまい、分からない場合は「救急安心センター事業（♯7119）」を呼びましょう。
②：医療機関への連絡
大麻グミを摂取すると、大麻特有の幻覚症状や依存症状が出るかもしれません。落ち着いて医療機関に連絡して、専門家のアドバイスを求めることがとても重要です。
③：症状の観察
吐き気、めまい、不安、心拍数の増加などの症状に注意し、異変を感じたら直ちに医療機関を受診してください。
④：法的なアドバイスを得る
大麻グミの摂取は法的な問題を引き起こす可能性があるため、必要に応じて法的なアドバイスを求めることも考慮してください。
厚生労働省の薬物乱用防止相談窓口一覧を確認してみましょう。
大麻グミのよくある質問
大麻グミは何がダメなんでしょうか？
大麻グミが「ダメ」とされる理由は、テトラヒドロカンナビノール（THC）の存在です。THCは大麻の主要な精神活性成分であり、法律によって使用が制限されています。
THCには認知機能の障害、精神依存、不安やパニック発作などのリスクを増加させる可能性があります。さらに、大麻グミは普通のグミと見分けがつきにくいため、誤って摂取するリスクもあります。
大麻グミは危険ですか？
大麻グミは日本国内での使用・所持は違法となっております。
高濃度のTHCを含む大麻グミは、未成年者や精神的に脆弱な個人が使用すると危険な場合があります。
誤って過剰摂取してしまうと、不安・パニック・心拍数の増加・幻覚や認知障害などの副作用を引き起こす可能性があります。
さらに、精神依存を引き起こすリスクもあるため、使用するのはとても危険です。
大麻グミの摂取効果はどんなもの？
大麻グミの効果には、大きなリラクゼーション、不安の軽減、痛みの緩和、睡眠の質の改善といった効果が報告されています。
これらの効果は、主に含まれる大麻に含まれるカンナビノイド（特にTHCとCBD）によるものです。
大麻グミは違法成分であるTHCを含みます。そのため「ハイになる」「幻覚症状」」など大きな症状が現れる危険性があります。
大麻グミはなぜ人気があるのですか？
大麻グミが人気を集める理由は、使用の容易さと効果の発現の仕方にあります。
食べる大麻形式のため、喫煙に伴うリスクや匂いを避けることができます。
また、特定の症状に対して効果的なリラクゼーションや不安軽減などの感覚を提供するため、特にリクリエーションやウェルネス目的で使用されることが多いです。
どうしても使用したい場合、安全な第三者機関のチェックされているカンナビノイド製品（CBDやCBN製品）を使用して楽しみましょう。
売れているCBD製品一覧をみてみる。
大麻グミはどうやって入手されるの？
法廷改正前、大麻グミはCBDを扱う専門店（ネットを含む）で簡単に購入できましたが、HHCHを含む製品が新たな違法成分となったため、購入することは現在できません。
しかし、大麻グミはダークウェブ上のマーケットプレイスで取引されています。これらのサイトには匿名性が高く、一般的なインターネット検索では見つからないことが多いです。他にも路上ディーラーによる入手する方法やSNSを使用して入手する方法があります。
仮に販売されている商品があった場合、違法商品のため購入や所持は絶対にNGです。
逮捕や刑事訴追のリスクが高いため、違法薬物の入手や使用は避けるべきです。これらの違法薬物は未検査で第三者機関のチェックはされていません。使用による健康リスクが非常に高いです。
参考：若者に広がる“大麻グミ” 販売店も複数 実際に購入した人は 専門家も警鐘
まとめ：大麻グミは違法成分 GGCPが含まれるので絶対にダメ
ここまで大麻グミの使用・所持は違法とお伝えしてきました。
大麻グミは違法で絶対にダメです。
成分に「HHCH」（ヘキサヒドロカンナビヘキソール）・テトラヒドロカンナビノール (THC)が入っている製品は基本的に違法のためNGです。
大麻グミの使用や所持が違法である理由は、主にその成分にあります。HHCH（ヘキサヒドロカンナビヘキソール）やTHC（テトラヒドロカンナビノール）を含む大麻グミは、精神活性効果を持つため、多くの国で法律によって厳しく規制されています。
特に、日本では大麻取締法により大麻とその主成分であるTHCの所持、使用は非合法とされており、違反者には重い刑事罰が科せられる可能性があります。また、HHCHを含む製品についても、健康被害の報告を受けて、薬機法に基づき指定薬物として規制されるようになりました。
これによりHHCHを含む大麻グミの所持、使用、販売は法律違反となり、これらを行った場合には罰金や懲役刑が課されることになります。
総合すると、大麻グミは法的にも健康上のリスクも伴うため、絶対に避けるべきです。もし大麻関連製品の使用に興味がある場合でも、法律に違反する行為は避け、代わりに合法的で安全な代替品や活動を探求することをお勧めします。
大麻グミの使用・所持は法律違反であり、HHCHやTHCを含む製品は厳しく規制されています。
